第6期MOSTフェロー スナップショット・ギャラリー

特徴ある授業実践をおこなっている9名の大学教員で構成される「第6期MOSTフェロー」によるスナップショットです。MOSTフェローは、1年間かけて、対面・オンラインで継続的に交流しながら、自身の授業実践のスナップショットを作成しました。MOSTフェローの授業実践の成果は、第24回大学教育研究フォーラムの個人研究発表でも報告されました。(MOSTトップへ



スナップショット・ギャラリー

口頭発表練習におけるLTD基盤型授業モデルの導入

口頭発表練習におけるLTD基盤型授業モデルの導入
阿部美恵子先生(関西学院大学)

日本語能力試験N1合格レベルの学部初年次留学生を対象とした日本語クラス(話す・聞く)では、大学におけるアカデミックな活動において
日本人学生と同程度にこなしていける「日本語能力」「コミュニケーション能力」「論理的思考力」を習得することを目的としている。
これらの力の習得のため、「日本語Ⅱ(話す・聞く)」クラスでは、グループ発表を取り入れ、グループ発表前に「LTD話し合い学習法(以下、LTD)」を導入した。
本来のLTDは、課題文の内容理解のために行うものであるが、本授業ではそれを発展させて発表準備にもLTDの技法を取り入れた。
新たな試みが授業の目的である「課題文の理解力(日本語能力)・論理的思考力・コミュニケーション能力の習得」につながるのか検証したい。
また、留学生向けの日本語科目のみならず、日本人学生向けのクラスでも導入可能な手法として「LTD基盤型口頭発表練習」を提案する。

 

本取組みでは、会計学教育におけるアクティブラーニング(Active-based Learning:AL)の講義方法を構築する。会計学の授業においては、受講生に前提条件として覚えてもらう知識や技術的なルールが多く、学問として「面白い!」と思えるようになるまでに相当時間を要する。そのためどうしても学生に学習を強要する形(多くの課題を課す、試験を行う)で一方的に進めがちである。こうした外発的な動機づけに基づく学習は一定の効果はあるものの、内発的な動機づけを高められるような枠組みがなければ、講義終了後、各学習者が継続的な学習を行うことはなく、身に着けたはずの多くの知識は失われてしまう。そこで本取り組みでは、ALを通じて、学生のやる気を引き出し、継続的な学習を促し、学問としての会計学の面白さを気づいてもらうことを目指した。具体的には、地域の会計専門職者(国税専門官、税理士、公認会計士)と連携し、各職業に関するディスカッションなどを行い、インターンシップを各事務所で実施した。短期的な評価(授業評価)では高い評価や興味を持てたようなコメントが課題から得られたものの、長期的な測定はまだ実施しておらずその点において課題はある。ただ、これまで実務の要素を初年次から意識させる講義はなく、学生のキャリア教育の一環として、今後の学生のモチベーション維持(内的動機づけを与えること)には一定の効果があったと考えている。

 

→ 第24回大学教育研究フォーラム・ここから発表スライド

本プロジェクトは、薬物治療学という統合型のPBL教育の学習成果である「主体的に薬物治療を評価し、提案する」というパフォーマンスを評価する方法の開発である。その方法として、PBLの振り返り教材として開発したシミュレーション教材を用いてその可能性を検討する。

 

本学では、1年後学期より2年後学期にわたり「キャリアプランニングⅠ・Ⅱ・Ⅲ」の授業を必須で設け社会人基礎力を伸ばしているが、自分と社会に向き合い主体的に就職活動に取り組める状態まで至らないまま3年次を迎えている学生がいる。学生からのヒアリングを元に「意欲が異なる学生が混在して授業を受けていることが原因となっている」という仮説を立て、3年次のキャリアデザインの授業では今期より意欲別アプローチを導入するに至った。本プロジェクトにおいて、そのプロセスと効果検証を行いたい。
→ 第24回大学教育研究フォーラム・発表スライド
近年,地域防災の担い手として防災人材を育成する試みがなされている.しかし,地域防災人材の共通の定義はなく,講座を通して目標とする人材を育成できたかを評価するプロセスが確立されていないという課題がある.そこで「地域防災リーダー基礎」の事例研究を通し,人材評価を通じた育成カリキュラム評価を行うとともに,その受講者属性との関係から,適切なルーブリックの開発と,ルーブリックによる評価に基づいたプログラム評価を行った.

 

→ 第24回大学教育研究フォーラム・発表スライド

本学は2017年度の活動方針のひとつに教職一体による経営基盤の強化を掲げており、そこから派生し「ALL SANNO」「教職協働」に向けた自主的、積極的な活動を謳っている。この流れを受けて2017年度より本学としては初の取り組みになる教職員連携による基礎ゼミ(初年次ゼミ)の運営を行うことになり、その運営主務を私が担当することになった。つまり、今回取り上げる題材は2017年度1年間をかけて取り組んだ「教員と職員の連携による基礎ゼミ(初年次ゼミ)の運営」である。この活動を通して得られた成果と課題を報告することで、今後の教学運営をより効果的なものとすることへの示唆になれば幸いである。

 

薬学部における実験実習の改善効果と要因

薬学部における実験実習の改善効果と要因
髙尾郁子先生(京都薬科大学)

実験実習はこれまで学んだ理論学習を実験を通じて、「知識」、「態度」、「技能」として総合的に習得する場である。
しかしながら、制限のある環境(90名単位での実験実施、4日間の実験日数)において、学生の実験に対する意識や態度に課題があった。
そこで「実験への理解」、特に「実験器具や機器の操作への理解を深める」仕掛けを導入すれば、学生の技術や態度の向上を図れるのではないかと考えた。
本プロジェクトでは、6年制薬学部・2年次生対象の「分析化学実習」に、「事前学習環境の充実」・「振り返りの実施」といった
2つの仕掛けを取り入れ、教育改善効果と要因の検証を行った。その詳細を下記に示す。

 

女性リーダーシップ科目WLI C(Women’s Leadership Initiative C)は,チームの中で「権限が無いときも発揮できるリーダーシップ」を習得することを目的としている。履修学生(64名)は第2回から第4回の授業の中で,1年生科目のWLI Aのクラス(10クラス)に出かけ,1年生をサポートすると同時に授業の問題点について考察する。第5回以降の授業で,授業の問題点の分析と改善提案の検討,教員に対する改善提案を行う。

 

PBLではチームとして成果が上がっても、個人で満足のいく結果が得られなかった場合、学生は自己効力感をもてずに活動を終了する。もしくは途中でリタイヤすることさえある。自己の強みや成長を実感できなかったり、仲間との人間関係がうまくいかなかったりすると、PBLという経験から気づきや学びを得ようとする姿勢・志向にすらならない場合がある。さような問題意識から、ルーブリックを用いて自己の強みや成長を実感できるような授業改善を試みる。

 

第6期MOSTフェローの活動について

第6期MOSTフェローの活動について紹介します。

2017.3.21 第1回ミーティング(於:京都大学)

2017.8.24-25 第2回ミーティング(於:北九州市立大学 北方キャンパス)

2018.3.20-21 第24回大学教育研究フォーラムでの個人研究発表

2018.3.21 第6期MOSTフェロー修了式