大学教員が個人やコミュニティで授業改善をおこなったり、学科や学部、大学単位で組織的にFDや教育改善の活動をおこなうための、MOSTを活用した教育研修プログラムを紹介します。各プログラムでは、KEEP Toolkitのスナップショットを活動のプロセス内で作成します。プログラム名をクリックすると、それぞれの取り組みの説明やスナップショットの作成事例もご覧になれます。また、プログラムで使用する各種リソースも提供しています。
各大学や部局単位で組織的に取り組まれるFDや教育改善の活動に関して、マルチメディアを活用しながら、そのプロセスや活動の成果を記述します。活動の背景や文脈、質的量的データを伴う学生や教員に対する効果などを、構造化されたスナップショットとして作成することで、成果を確認したりさらなる課題への気づきを得ることができます。他部局や他大学の教員からフィードバックを得ることで、スナップショットの説得力が増します。完成後のスナップショットを公表し、対外的にアピールすることもできます。
「組織的FDポートフォリオ」と内容は同様ですが、関西地区FD連絡協議会の会員校向けに用意されたプログラムです。各大学や部局単位で組織的に取り組まれるFDや教育改善の活動に関して、マルチメディアを活用しながら、そのプロセスや成果を記述します。会員校の教職員間で有益な交流ができるよう、取り組みに対する着目点やコメントを得たい項目を挙げるためのボックスが用意されています。
コースポートフォリオは、半期(通常15 回)の「コース」について、その「デザイン」「実施」「学生の学習」について、「リフレクション」を加えながらスナップショットを作成していきます。複数のスナップショットを組み合わせた「スティッチグループ」として提供しています。約半年に渡る実践プログラムに沿って、学期開始までにシラバスをもとにコースデザインについて振り返り、授業期間中は毎回の授業について記録します。授業期間後にリフレクションをおこない、簡潔なスナップショットとして完成させます。授業を参観したり、スナップショットに対する助言やコメントを得られるような同僚を事前に見つけておくことを推奨します。複数の授業担当者や、学科単位で導入することも効果的です。
授業分析は、1回(90分)の授業でおこなわれる教授・学習活動とその構造を時間軸に沿って記述するためのプログラムです。自身の授業について計画通りに進行したかチェックしたり、改善中の授業の分析をおこなうことができます。スナップショットのテンプレートに含まれる「ワークシート」を授業に先だって作成し、授業実施後にスナップショットを作成します。授業を参観したり、完成したスナップショットにコメントが得られるような同僚を事前に見つけて依頼しておくことも効果的です。
※授業分析は、カーネギー財団の「クラスアナトミー」スナップショットを元にしています。
MOSTのコミュニティ内でW-COSツールを使った授業検討会をおこなうためのプログラムです。検討会までに、授業者がスナップショットを作成し、検討会の参加者に対して授業の背景や着目点などの情報を事前に提供します。また、検討会の議論を踏まえて、授業者がリフレクションを追記し、スナップショットを完成させます。
注:W-COS(Web-based Class Observation System)は、授業映像と掲示板を使ってMOSTのコミュニティ内の参加者間で公開授業・検討会をおこなうためのツールです。
京都大学高等教育研究開発推進センターでは、2009年度より、MOST利用のための講習会を年に数回開催してきました。これまで対面で実施してきた講習会の内容を、この度、オンラインで提供することになりました。下記の基本操作の説明のほか、MOSTギャラクシー(スナップショットの事例集)やMOSTツアー(活用プログラム)もご参照の上、MOSTをご活用頂けましたら幸いです。