Phrase Reading Worksheetを利用した英語授業の設計 神谷健一(大阪工業大学)

 

学生の学び

エビデンス収集のために利用した「出席カード」「授業アンケート」「質問カード・疑問解消報告カード」についてまとめます。

エビデンス(1)出席カードについて

  • この科目では毎回、何らかの方法で出席を確認することになっており、授業計画に応じて (1)学生証をかざすカードリーダーで出欠管理 (2)紙の出席カード (3)試験答案提出による確認[返却] (4)学習記録用紙[返却] (5)レポート[返却・出欠記録の対象外] のいずれかを利用しました。詳細は授業記録ブログに記載しています。
  • 前期・後期で回収した出席カードはこれだけありました!(適当に積み重ねて撮影したので日付順はバラバラです。なお、解像度を意図的に下げています。ご了承下さい。)
  • 出席カードを使う回では板書または口頭で指示した内容について裏面に書かせることにしており、これを学習目標の達成度の確認等にも利用しました。具体的な指示内容は以下の通りです。(詳細は授業記録ブログをご覧下さい。)
    • 前期第2回: 映画の感想など
    • 前期第3回: 映画の一部を英語字幕で見た感想など
    • 前期第5回: 今日の収穫
    • 前期第7回: この日に学習した方法の感想など
    • 前期第10回: 中間テストの感想など
    • 前期第11回: 映画の一部を英語字幕で見た感想など
    • 前期第14回: 大学生にふさわしい英文の読み方に慣れたかどうか・期末テストへの意気込み
    • 後期第2回: 実力診断テストの感想・映画前半の感想
    • 後期第4回: 英作文を中心に進めていくことに関しての意見
    • 後期第6回: 宿題実施状況の自己申告・英作文問題への自信度・感想など
    • 後期第7回: 映画の場面ごとに聴き取りができたかどうかなど
    • 後期第11回: 授業でやったタスクの達成度を自己申告
    • 後期第13回: 1年間の英語学習を振り返って
  • また、出席カードを使った回の次の授業では、書画カメラを使いながら裏面の記載内容(記名欄は表面なので匿名扱い)をクラス全員分、プロジェクタに投影しながらコメントを挟むといった取り組みも行いました。全員のカードが提示されてコメントされるということもあり、私(神谷)の印象としては好評だったように感じています。(授業回によっては授業中に出席カードを回収し、すぐに裏面を提示してコメントしたこともありました。)

出席カード裏面の記載内容から

  • 前期第2回: 映画の感想など
    • とても内容が濃くておもしろかったです。最後のシーンは感動しました。
    • 泣きそうになりました。字幕で映画をほとんど見たことがなかったので少しつかれました。
    • 後半見入ってしまって、終わるまで英語の授業ということを忘れてしまっていた。
  • 前期第3回: 映画の一部を英語字幕で見た感想など
    • 分からない単語が多いなと思った。
    • 英語字幕だと全く内容が分からなかった。
    • 75%わかりました。日本語字幕があるよりも、耳に入ってきやすかった。
  • 前期第5回: 今日の収穫
    • 訳する時、前置詞は全く気にしていなかったけど、今日の授業でその重要性を理解したと思う。
    • 多義語の意味は1つの大きな意味を知っておけば大丈夫なんだとわかった。
    • 助動詞の実現可能性の比率が分かり、これから使い分けができればよいなと思いました。
  • 前期第7回: この日に学習した方法の感想など
    • 前から読んでいくとだんだん意味が深くなっていくことに気づきました。
    • 英文を前から読むのに慣れていないので難しかった。
    • 英文を長く続けるコツを今日の授業で教えてくれたのでとても良かったです。
  • 前期第10回: 中間テストの感想など
    • 中間テストを終えて、あまり勉強せずに挑んだので理想の点数ではなかった。期末のテストでは8割以上とれるように勉強頑張ります。
    • きちんと復習していればそこまで難しくはない試験だと感じた。次回までには自分で英文で説明するということに慣れたい。もう少し自分で調べたり、他人に聞いてみるという工夫が必要だったと思った。
    • 中間テストは思っている以上に良かったので安心しました。期末テストは中間テストより高い点数を取りたいです。
  • 前期第11回: 映画の一部を英語字幕で見た感想など
    • 字幕と違うことを言っているのがよく分かる程度には聞き取れるようになった。
    • 知っている単語が聞こえると意味から推測して何を言っているのかわかった場面がいくつかあった。
    • やはりまだ難しい。一度日本語字幕で見ていないと細かい会話のある部分はほとんど分からないと思う。
  • 前期第14回: 大学生にふさわしい英文の読み方に慣れたかどうか・期末テストへの意気込み
    • 慣れていません。分からなくなるとすぐに後ろから読んでいきます。
    • 初めの頃より直読直解に少し慣れた。
    • ある程度はコツがわかってきて速く読めるようになった。
  • 後期第2回: 実力診断テストの感想・映画前半の感想
    • 半分もなかったのでやっぱりレベルは低いと思います。英語は全然上がらないです。勉強してないだけか。
    • 予想よりも点数が高く驚いたが、こんなものかとも思った。TOEIC予想点より実際の点がかなり低かったので、以前より英語力が上がったのかなと思った。
    • VELCテストは難しすぎてびびりました。自分の英語力のなさを知ったので、これからの勉強をもっと頑張ろうと思った。
  • 後期第4回: 英作文を中心に進めていくことに関しての意見
    • 前期より簡単で取り組みやすいです。
    • 英作文に入り、とても難しいと感じた。予習、復習をしっかり取り組んでいきたい。
    • 学びたいレベルの英作文でした。
  • 後期第6回: 宿題実施状況の自己申告・英作文問題への自信度・感想など
    • 英作文は苦手です。もうちょっと簡単にしてほしい。
    • ちょっとずつできるようになっているが、まだちょっとずれたりすることがあるし、長文になるとわけわからなくなってしまう。
    • 冠詞のつけ忘れが多いので気をつける必要がある。
  • 後期第7回: 映画の場面ごとに聴き取りができたかどうかなど
    • 就職のあっせん△ セシルとの面談△ ドタバタ劇× ルーズベルト大統領登場○ 教科書p54○ 日本語字幕とのズレ×
    • 就職のあっせん○ セシルとの面談△ ドタバタ劇△ ルーズベルト大統領登場× 教科書p54△ 日本語字幕とのズレ○
    • 就職のあっせん○ セシルとの面談△ ドタバタ劇○ ルーズベルト大統領登場○ 教科書p54△ 日本語字幕とのズレ×
  • 後期第11回: 授業でやったタスクの達成度を自己申告
    • ①英語→日本語:まあまあ ②日本語→英語:絶望的 ③日本語→英語→日本語といった練習をする ④80だと意味も分かりつつ読める。90だと読めるが意味まではわからない。
    • ①52% ②40% ③日々の会話でも英語に翻訳できるように意識する。 ④初めの速度では余裕で読めると思ったが、速度が上がるにつれて辛くなってきた。
    • ①35% ②50% ③ひたすら日→英・英→日をしたらいいと思います。 ④難しいけどなんとかできる気がします。
  • 後期第13回: 1年間の英語学習を振り返って
    • 高校から何もかわってない。ヒドイ英語力を見直すきっかけとなり、またそれを改善するための勉強法を学ぶことができた。
    • 高校の勉強は、教科書を見てするのが主流でしたが大学では実際にみんなが見たことのあるような親しみのある映画を元に授業を進めていくのでやりやすいです。やり方を変えることで面白くなり英語が前よりも身についているように思います。
    • TOEICの結果を見ても思うけど、まだまだ英語力が足りない。でも少しずつ理解力は増しているかなと思う。高校までの授業とは違う感覚の授業の進め方で、新しい発見があるなと思う。

エビデンス(2)授業アンケートについて

  • 大阪工業大学知的財産学部では各学期2回ずつ、学生個人が所有する携帯電話を使い、以下の方式で授業アンケートを実施しています。
    • 第1回: 記名式
      1. これまでの授業において良かった点を記入してください
      2. 今後の授業において改善して欲しい点を記入して下さい
    • 第2回: 匿名式
      1. この授業は、「授業のねらい、到達目標、進め方、使用する教科書・参考書、成績評価方法」について、授業初回に資料などを用いて説明が適切に行われましたか?(→5:適切であった 〜 1:まったくなかった
      2. この授業は、シラバス記載内容あるいは授業初回の説明に沿って進みましたか?
      3. この授業は、学生の理解度を配慮しながら進められましたか?
      4. この授業は、教員の話し方は明瞭で、わかりやすかったですか?
      5. この授業は、黒板の使い方、文字の大きさ・見やすさ、映像資料の図や文字の見やすさ、は適切でしたか?
      6. この授業の進行度は、内容を理解し到達目標を達成するのに適切でしたか?
      7. あなたは現時点で、この授業の到達目標をどの程度達成できたと思いますか?
      8. この授業1回あたり平均して、予習・復習・レポート作成・課題作成(準備)に何時間かけましたか?
      9. 総合的に考えて、この授業を受講してよかったと思いますか?
      10. この授業を良くするための意見、改善して欲しい事項があれば入力してください。
  • 当該授業のアンケート結果を全て原文の通り、PDFファイルにて公開します。以下からリンクを開いて下さい。
  • このアンケートは実施直後からオンラインで一覧表示を参照することができる仕組みになっているので、アンケートを実施した回ではその場で結果一覧を提示しながらコメントしました。前期2回目のアンケートからは教員コメント欄が無記入になっていますが、口頭で回答等を行いましたので、これに代えることにしました。(今になって思えばきちんとこれらにも回答しておいた方が良かったのですが…)

エビデンス(3質問カード・疑問解消報告カードの利用

  • シラバス補足事項の資料(「コースの基本情報」のページからリンクあり)にある通り、前期は質問カードの提出も上限10点で成績評価対象としていました。ただし通常の出席カードの裏面に記載されたものや、授業中に教室内を巡回している時に口頭で寄せられた質問(質問者にシールを配布し、出席カード等に貼って提出)も同様にカウントしました。また、後期は、英作文の回答をホワイトボードに書きに来てもらったり、疑問点を自ら調べることで解決した場合の報告も同様に評価対象とし、これらとの合算で上限20点分が成績に算入されました。
  • 提出された「質問カード」(前期に利用、横長のもの)と「質問カード・疑問解消報告カード」(後期に利用、A6サイズ)はこれだけの量になりました!(適当に積み重ねて撮影したので日付順はバラバラです。なお、解像度を意図的に下げています。ご了承下さい。)
  • 質問カード・疑問解消報告カードの多くは授業終了時に提出され、翌週に書画カメラを使いながら、記名部分が映らないように折り返したものを提示して回答するということが多かったです。授業回によっては、ペアワーク等をさせているときに提出を受け付け、そのあとですぐに回答するということもありました。(この場合は口頭で質問して「ごほうびシール」を受け取る学生が多かったですが。)
  • 出席カードの裏面とは異なり、内容は多岐にわたりますので詳細は省略しますが、基本的に教材内容・授業内容に関する質問に限定したため、これらとは無関係な質問はほとんど寄せられませんでした。(一般的な「言語・文化・教育に関する質問」は別科目である「ブリッジ・イングリッシュⅡ」で受け付けており、こちらの科目も受講生の多くが履修してくれていましたので、受信英語Ⅰ・Ⅱでは教材内容・授業内容に集中することができたように感じます。なお、「ブリッジ・イングリッシュⅡ」の授業記録ブログでは寄せられた質問を掲載していますので、ご関心の向きはご覧下さい。2013年度前期開講分はこちら後期開講分はこちらです。

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