京都外国語大学における有機的な連携を目指したFD

村上正行

京都外国語大学 マルチメディア教育研究センター (FD特別委員会)

 

概要:京都外国語大学・短期大学では、教員の授業改善や意識向上を目指した組織的なFD活動として4つの取り組みを実施している。9月中旬に12日で行っている宿泊FD2月下旬~3月上旬に学内で行っている学内FD3月上旬に専任教員・非常勤講師を対象にして行っている授業担当者打合せ会、6月と12月に行っている授業評価アンケートである。これらの取組の概要を紹介し、有機的な連携を目指した今後の活動について検討する。

 

キーワード:宿泊FD、組織的FD、年間を通した活動、非常勤講師、活動間の連携

京都外国語大学

学生による授業評価アンケート

取り組みの背景

京都外国語大学・短期大学では、多言語修得を目指す外国語教育を中心としながら教養教育に至るまで、全学的に授業の質的向上、教育力の向上をはかることが重要な課題となっている。この目的を達成するために、教員の授業改善、意識向上を目指して、以前からさまざまな取り組みを行っている。

本ポスターセッションでは、京都外国語大学が組織的に実施している4つの取り組みについて紹介する。

FDの実施体制・対象

京都外国語大学では「FD特別委員会」として、15名前後の教職員が中心となって活動している。年に5回程度の委員会を実施し、宿泊FD、学内FDの企画、授業評価アンケートの実施について議論している。

宿泊FD、学内FDの対象となるのは専任教員であり、大学・短大を合わせて140名(うち外国人教員30名)である。授業担当者打合せ会は非常勤教員も対象としており、大学・短大を合わせて419名(うち外国人教員122名)である(ともに2010年度現在)。

学生による授業評価アンケート

授業評価アンケートは、2003年度より実施している。春学期は6月、冬学期は12月がアンケート実施期間であり、だいたい10回目前後の授業時となる。2006年度に改善が行われ、項目数は14項目、自由記述から構成される。自由記述は満足度(5件法の最終項目)の回答理由、授業に対する感想という2つの設問を準備し、選択式の回答との関連をもたせ、なるべく学生に記述してもらうように工夫した。

授業評価アンケートの対象となる授業はほとんどすべての授業であるが、担当職員の尽力により、毎学期ほぼ100%の授業で実施されている。

宿泊FD

宿泊FDは、現在9月中旬(秋学期が始まる1週間前)に、1泊2日でホテルにて実施している。基本的に専任教員が全員参加する。

初日の午後

・外部講師による基調講演(質保証,カリキュラムデザインetc.)

・学内教員によるパネルディスカッション(学内プロジェクトの進捗状況の報告による情報共有,議論)

初日の夜
・ラウンドテーブル(教員がテーマを決めて自由に議論できる場を提供)

2日目
・5つの分科会を設定し、3名程度の教職員による報告、自由討論
(到達目標・情報コンテンツ・入学前教育・学生参加型活動・授業評価の活用 etc.) 




学内FD

学内FDは2月下旬~3月上旬に、大学内で実施している。基本的に専任教員が全員参加する。2時間程度の時間で行っている。


・数名の教員が発表+グループディスカッション

9月の宿泊FDから継続的に議論されるテーマが多い

(授業評価アンケートを活用した授業改善、メンタルヘルス、授業映像を用いた授業改善)

授業担当者打合せ会議

3月上旬に、大学内で実施している。専任教員に加えて、非常勤講師も参加する。1日かけて実施し、非常勤講師に大学のことを理解してもらうとともに、参加者で大学全体の授業の問題について考える。

午前:学科毎のFD(カリキュラムについての説明、問題点の共有、議論など)

午後:全体会(学長や教務部長などから大学教育に関する説明)

夕方:講演会・研修会など(英語教育に関する講演、初年次教育に関する研修 etc.)

教員・学生に対するインパクト

宿泊FDについては、FD特別委員会でしっかりと議論をしながら企画を進めていることもあってか、年々参加者の満足度は向上している。2010年度については、全体的な評価として回答者の全てが満足かやや満足、と回答する結果となっている。「現在、大学・短期大学が抱えている諸問題が適切に分科会で拾われていたように思う。基調講演が素晴らしかった。」「1日目で各プロジェクトから問題提議を受けて、2日目でそれに対応した分解を設定して議論を深めるというやり方が良かったと思う。」といったコメントを得られている。

授業評価アンケートについては、大学全体としての満足度は年々上昇しており、2009年度では平均3.87という結果であり、高い評価を得られていると言える。

今後の課題

この4つの活動を独立したものではなく、年間のFD活動として関連づけながら実施することが重要であり、その計画をしっかりと考えることが重要となる。

学内FDについては、時間が足りない、他のスケジュールと重なる、といった問題もあり、スケジューリングの問題と宿泊FDとの関連付けをもっと考える必要がある。

授業担当者打合せ会については、非常勤講師の方々と意見交換のできる貴重な場であり、今後さらに企画をねること、他のFDの取組との連携を取ることが必要となる。

取り組みの視点

1. 参加者にとって有用になるようなテーマ設定をどうすればいいか?

2. FD活動の関連づけをどうすればいいか?

, and others from {0} s Recieved {1} MOSTAR{2} {0} ! added this to Mo-susume.