2013年度 「キャリア形成概論Ⅰ」 

成城大学 共通教育研究センター 勝又あずさ  第1期MOSTフェロー


経済産業省主催 2013年度  「社会人基礎力を育成する授業30選」 入選

学生240人全員とつくるキャリアデザイン科目

ー 理論と実践を組み合わせ、グループワークを通して互いに気づき、意味づけ、行動に繋げるオリジナルカリキュラム ー


本学における、キャリア(=人生)を考えるスタート科目。 “自分のキャリアをデザインする”を副題に、個人・グループワークを通して、
①自分のこれまで、②自分の今、③組織社会における自分を整理し、それをもとに④将来を描く。そのビジョン実現のために今自分は何をするか、⑤行動計画を立て実行していく。
このプロセスを通して、大学で学ぶこと、社会に出て働くこと、長い人生を生き抜くことを考えていく。

     

■ コースの基本情報



対象者:
4学部 1.2年次 (経済・文芸・法・社会イノベーション)
               4年次 (〃) *「キャリア形成論Ⅰ」との合同授業として
       3年次 (社会イノベーション学部) *聴講生

開講時期:
2012412日~719日 計2クラス 各計14
水曜日・
金曜日 各5時限(16:20-17:50

単位数: 2単位

教室:
150名収容 
 スクリーン
2画面・モニター4台・書画カメラ・PCDVD設備

履修者数計243名  (水曜クラス:124名 金曜クラス:119名) 

構成(学部・男女比等):

水曜クラス 計124名
      経済:38名 文芸:36名 法:25名 社会:25名   
       男性:55名 女性:69名
               1年生:104名 2年生:10名  3年生:2名 4年生:8名

金曜クラス 計119名
      経済:57名 文芸:26名 法:21名 社会:15名   
      男性:42名 女性:77名
     1年生:101名 2年生:12名  3年生:0名 4年生:6名


link⇒ 2013年度シラバス


■ 学習目標



趣旨
 
理論と実践(オリジナルワーク)を組合せ、毎回の授業(90分間)前半の講義では個々に考え、後半の演習で意見を交わす。授業をみんなでつくる中で、自ら考え行動し、他者とのフィードバックにより多様性を受容し、思考の枠を拡げる。そこで自分は何に気づき何を感じ何を得て、今後どう行動し、それをどのように次に繋げるか、「意味づけ」に力を入れている。さらに、日常生活において周囲の人の魅力・生き様や、普段の出来事をヒントとする力と、観方・捉えかたも鍛えながら、“いつも”生活が成長の場となり“普段の…”をチャンスと捉えチャレンジする意識を形成していく。
 カリキュラムには、担当教員のキャリア(企業出身・人材育成担当
/ワーキングマザー)も活かし社内キャリア研修の要素とワークライフバランスの要素も取り入れた。教員としての心構えは、①授業には伸びしろをつくり学生個々のレベルにあわせて柔軟に対応する ②学生と一緒に学び自らも気付く ③学生の目の前にいる社会人としてまず自ら実践する。

到達目標
 
履修者はキャリアデザインのプロセスの中で、自分と他者と社会について考え、大学で学ぶ意味、働く目的、自分の強みやキャリアの在りかたを追究し意味づけができるようになる


■ 教授法・教材・学習活動

各回(90分)のながれ
 授業開始時にプリント(提出不要)とレスポンスシート(毎回の授業終了時に回収・出席確認)を配付。学生が自ら、毎回異なるメンバーと隣同士で座りワークを行なう。

授業
90分間は、事務連絡で始まり
 →きょうのながれの確認
 →前回のおさらい →前回の学生のコメントを抜粋して紹介
 →きょうのテーマとその趣旨
 →講義(理論等)
 →個人ワーク(キャリアファイルのワークシートに記入)
 →ペア・グループワーク
 →全体シェア →解説
 →個々の振り返り →振り返りの分かち合い
 →まとめ
 →レスポンスシート(学び得たこと・感想)記入*

 →次回の予告 →事務連絡 →解散・個別対応
といったながれで進めた。

*レスポンスシート等提出書類の守秘義務は厳守する。

スクリーンとモニターに
PowerPoint資料を投射しながら進める。
授業の開始前と振り返りシート記入時と終了時には
BGMを流した。
(リラックスをし、調和の場を形成する目的で選曲をした)

履修者とのコミュニケーション手段
 
授業開始前・授業中・終了後に教室にて随時対応するほか、就業力育成支援室・研究室にて対面、また、WebClass(Web上でのテキスト配布・授業で使用したスライドの掲示・メッセージ)とCampus Square for web(履修登録等)も活用。

他科目との連関等
 
本科目はワークを積極的に取り入れ、そこから自分を知り、他者や社会を知るというながれで構成。キャリア形成概論は講義を中心に、「社会の現状」を知り「社会を生抜く自分」を見つめる内容であり、自分⇔社会を、この2つの科目を学生が交互に受講しながら意味づけを行なっていく。前期にこの2科目を履修後、後期には演習科目(スタート・プログラム3科目の中の1科目を選択)により、チームビルディング、課題達成に繋げていく。

多角的な連携(見学等)
 
ゲストセッションは各2回実施した。他大学講師、卒業生、学内教職員等、またパンフレット制作や雑誌の取材等、見学者をお招きした。


■ 参考文献・資料

教科書/参考文献

教科書は使用せず、教科書に代わるプリントをその都度配付。また、キャリアデザインに関する書籍を授業の中で適宜紹介する。

キャリアファイルの配付
本科目で使用するワークシートを収納した「キャリアファイル」を初回の授業で配付。毎回持参してもらい、個人・ペア・グループワークで使用後、メンバー間でそのシートにメッセージを記し合う。

link⇒ 2013年度2年次対象キャリアファイル(配付→個々に記入)
link⇒ 2013年度3年次対象キャリアファイル(配付→個々に記入)

■ 実際の授業



各回のテーマと内容: 

    1. オリエンテーション link⇒スライド

自分の今とこれまで  
 
2. 自分らしさ・エニアグラム link⇒スライド 
 
3. 自分史の作成 link⇒スライド
 
4. 自分のモチベーションの源 link⇒スライド 
 
5. 自分の価値観・人生観・仕事観 link⇒スライド

 
6. 自分のしたいこと・できること・すべきこと link⇒スライド

自分をとりまく社会
 
7. ゲスト公演「人間力」:即興劇観賞を通して link⇒スライド
 
8. ゲスト講演「就業力」:ボイストレーニングを通して link⇒スライド

自分のこれから
 
9. 働くとは?社会に求められる人材とは? link⇒スライド 
 
10. ポジティブスタンス link⇒スライド
 11. キャリアコラージュ・未来年表 link⇒スライド
 
12. キャリアビジョン・目標設定 link⇒スライド
 
13. キャリアプラン・行動計画 link⇒スライド
 
14. コミットメント・総まとめ  link⇒スライド





link⇒ 成城大学における「就業力」の定義とその32の要素
link⇒ 上記就業力を測定する質問項目

link⇒ 2013年度のメンバーへ2012年度のメンバーからメッセージ
link⇒ 授業初回に配付した座席番号表(毎回の授業はくじ引きのため)

link⇒ 本授業で毎回使用するキャリアシート(オリジナルで開発)
link⇒ モチベーションの源を探るインタビューシート(ペア・グループワーク)
link⇒ 宿題「働くとは?」:社会人にインタビューをする前の注意事項
link⇒ 定期試験概要(事前に学生にアナウンス)

link⇒
学生による朗読(スティーブ・ジョブズスタンフォード大学卒業式)
link⇒ 学生による朗読(鈴木秀子先生講話集より「クッキー泥棒は…」)
link⇒ 学生による朗読(岩崎俊一氏:書籍「幸せを見つけるコピー」より)
link⇒ 学生による朗読(僕を支えた母の言葉:野口嘉則氏書籍より)

link⇒ 4年生によるスピーチシナリオ(水曜クラス)
link⇒ 4年生によるスピーチシナリオ(金曜クラス)
link⇒ 4年後のメンバー全員へ代表者からの手紙:将来開封(水曜クラス)
link⇒ 4年後のメンバー全員へ代表者からの手紙:将来開封(金曜クラス)
link⇒ 授業最終回にて修了の挨拶:シナリオ(1年生)
link⇒ 授業最終回にて修了の挨拶:シナリオ(2年生)


■ 科目のルール 



成績評価
. 授業への参加度(56%)、2. プレゼンテーション・提出物等(19%)、3. レポート課題(25%)、の合計点で評価。 授業への参加度については、個人・ペア・グループワークにおける能動的態度と協調性、キャリアに対する主体的な姿勢を尊重し、評価する。

履修スタンス(条件)
 学生には、「この科目で何をどれだけ得られるか、それは自分次第。自分の未来を自分で切り開く。この授業はそのヒントの提供と動機づけ・場づくりにすぎないこと。履修条件として、他者と協調しながら主体的・意欲的に取り組む姿勢、そして、当事者意識を持って参加すること。互いを尊重し、強みを引き出しあい、気づきあい、応援しあう、このクラスの形成こそ、 科目の趣旨であること」を初回の授業で伝える。

グランドルール

下記ルールを都度スクリーンに投射し徹底した。
1 参加者11人は大切なパートナーです。
     お互いの尊厳を大切にしましょう。
2 極力 否定語は肯定語に置き換えて表現してください。
3 本来、失敗はありません。あるのは学びです。 
4 考えたこと、感じたこと、やりたいことを、まず表現してみましょう。
5 疑問も大切にしましょう。
6 お互いのオープンなシェアリング(共有化)が新しい観方を拡げます。
7 講義終了後、知ったプライバシー情報は守りましょう。
8
 みんなの意見を大事にする場をつくっていきましょう。

他の科目の授業実践WEBページ



link⇒ 《参考》2014年度正課科目「キャリア形成概論Ⅰ」
link⇒ 《参考》2013年度正課科目「キャリア形成概論Ⅰ」

link⇒ 《参考》2012年度正課科目「キャリア形成概論Ⅰ」
link⇒ 《参考》2013年度正課科目「キャリアモデル・ケーススタディ」
link⇒ 《参考》2012年度正課科目「キャリアモデル・ケーススタディ」

link⇒ 《参考》2013
年度正課科目「スタート・プログラムⅡ(企業提案)
link⇒ 《参考》2012年度正課科目「スタート・プログラムⅡ(企業提案)
link⇒ 《参考》2014年度正課科目「アドバンス・プログラム」
link⇒ 《参考》2013年度正課科目「チャレンジ・プログラム」
link⇒ 《参考》2012年度公開ワークショップ「汽水域」

link⇒ 《参考》科目等に関連する研究会・出張授業等

link⇒ 《参考》2013年度日本キャリア・カウンセリング研究会大会発表資料
link⇒ 《参考》2013年度日本キャリア・デザイン学会研究大会発表資料
link⇒ 《参考》2013年度すぎなみキャリア塾 第1回スライド

■ コースに対する振り返り(課題・反省点)



授業担当者による課題・反省点
本授業でのグループワークは、平均12分程度の情報共有で多様な価値観・考え方の存在に気づくことにとどまり、承認や応援をしあうところまで深めることができなかった。また、趣旨が実際には伝わらないままグループワークがスタートしたことも見受けられた。
グループワークではグループ合意のもと進行役を決め進めてもらったが、毎回異なるメンバーで異なるテーマで時間が制限されている上での進行はさすがに難しかったと思う。進めやすいようにワークシートを用意して進行例を示したりしたが、その例の慣れるまでにも時間がかかったようだ。

授業の進め方が、学生が窮屈感を感じていないか心配をしている。カリキュラムを進めていく中で、キャリアデザインのステップがパターン化され、そのレールを履修生に走らせていないか。また、「グランドルール」で多様な発想や共有を縛っていないかも気になる。本科目は選択科目ゆえ、履修する学生はシラバスや前評判を聞くなどして、この授業がどんな授業かはわかり履修している。議論を発展させる力は既についている学生が集まっているが、モチベーションに差がある。「キャリア」に関心がない学生を対象とした授業の進め方も検討が必要に思える。

link⇒ 履修生による授業の提案(初回授業:こんな授業にしたい!)
     ・同じ番号の人を見つけて席に座る  ・ペアから6人グループをつくる ・ペアをそのままにグループが変わっていく ・グループ同士が合体して沢山の人数でより長いディスカッションをしたい ・ 授業終了後に感想を言いあう(わかちあい) …続き

link⇒ 履修生による授業の提案(授業中盤:授業改善)
     ・「みんな、価値観が違うんだな」という感想を禁止にしてみる。 ・授業で行なうワークやテーマを学生たちで考える ・有志の生徒で集まって授業中に大きなことをしたい。・思考を熟成させる時間がほしい。 …続き


link⇒ 履修生による授業の提案(最終回前:最終回に向けて)
     ・立って授業(立っているほうがいろいろな人と気軽に話せるから) ・120人みんなが集まって輪とか作ってみたい!(みんなの顔を見て解散する) ・自分にとってのこの授業についてペアとシェアをしたい ・みんなで一本締め! …続き


link⇒ 授業最終回に行なったアンケート(シート) 
link⇒ 授業最終回に行なったアンケート(回答・まとめ) 
 

■ 履修生の気づきと意味づけ



link⇒ 履修生による「キャリア」の定義
   「つり橋」:一度橋を渡ると決めたら、もう後戻りはできない。前に進むしかない。また、下を向いたままでは前に進めない。過去歩いてきた道も、橋を支えるためには必要。過去の積み重ねがあるから、今、自分が歩いている道がある。 …続き

link⇒ 履修生による「計画的偶発性理論」の解釈
    閉ざした心を持つのではなく、開いた心を持ち、将来との関連などを考えしすぎずに、がむしゃらに取り組んでいけば、後から考えると自分の経験すべてが一本につながるものにある。と僕は思う。 …続き

link⇒ モチベーションの源(モチベーションニックネーム)
    ・『ジグソーパズル』 (反抗期で壊れてバラバラになったが、じっくり時間をかけて治していった) ・『ブーメラン』  (いつも難しい問題に行き当たると、いつも最初は逃げることが多いが、振り返ってまた挑むことが多い。) ・『劇団四季の黒子』  (裏方のプロ 徹底的に表舞台を引き立てる ・『奴の力』  (2つあわせて努力の努) ・『切れそうで切れない豆電球』 ( ひらめきが良いって今言われました。笑) ・『たまごえ』  (玉声&卵声 玉のような声・声優の卵) ・『ピーラー』  (人の本当の姿をあばきだし仲良くなる) …続き


link⇒ 履修生が考えるこの授業のキャッチフレーズ 
    ・心を開けば若葉が芽吹く授業  ・希望の空気を吸い、語りあう授業  ・過去現在未来をつなぐタイムマシン ・太陽を探し
、花を開かせる授業 ・ LINEより強力なline ・平成の寺子屋 …続き(リスト)

■ 授業参加者からのアドバイス(授業公開)



* いただいたコメント(アドバイス)の共通点

・展開が早かったり、コンテンツ(理論科目にワークを取り入れ)を詰め込みすぎで消化不良感あるのでは。

・グループワークでは"単発な出来事の披露"で終わっている印象がある。いかに深みがあるダイアログができるか、学生個々の中でいかに深く向き合えるか。(時間が足りない場合だけでなく、時間が十分でも問いの立てかたが不十分で話を拡げづらい)

・レールに乗せられて運ばれている感がある。各自が意味づけをするのに時間的にも内容的にも遊びの部分が必要。(大人数であることは原因になるのか)

・批判的に物事を捉えたり異なる価値観からのフィードバックも重要(同調ではなく議論する・本音を出す)

・行動レベルにつなげる気づきを学生は得ているか。

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①58()   4.自分のモチベーションの源」
明和町(群馬県) 町議会委員 薗田繁 様 
link コメント 

②515() 5.自分の価値観・人生観・仕事観
ベネッセコーポレーション 大学事業部 藤浦芳江 様 
link コメント 

③522() 「6.自分のしたいこと・できること・すべきこと
ベネッセコーポレーション 大学事業部 影山裕介 様 
link コメント 

④6月28(金) 11.キャリアコラージュ
ベネッセコーポレーション 大学事業部 高木康平 様  link コメント 

⑤7月5(金)  12.キャリアビジョン・目標設定
新潟大学 教育・学生支援機構キャリアセンター 西條秀俊先生 
link コメント 

①58() 4.モチベーションの源」
新潟大学 教育・学生支援機構キャリアセンター 高澤陽二郎先生  link コメント 


■ 関係者のコメント

 

①ゲストセッション:即興劇鑑賞 インプロ「TILT」主宰 佐久間一生 様  linkコメント

②ゲストセッション:ボイストレーニング アーチスト 楠瀬誠志郎 様
  linkコメント


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