入学前教育の成果について

― 大阪成蹊大学マネジメント学部の試み ―

関西地区FD連絡協議会第4回総会

2011年5月21日(於:京都大学国際交流ホールⅡ)

  

 

入学前教育の成果について

 -大阪成蹊大学マネジメント学部の試み‐

柴沼  真(大阪成蹊大学マネジメント学部)

 

・はじめに

 高度ユニバーサル化時代における高等教育において、大学での学びへと導入するための初年次教育は、いまやどこの大学でも頭を悩ませている問題である。

 初年次教育の内容としては、いわゆる学習スキル型といわれるものから態度指向性の育成といったものまで幅広く展開されているが、昨今入学前教育についても注目を浴びつつある。

 そこで、本発表では、2010年度より入学前教育を導入した成果の報告を中間報告的に実施するものである。

 

1.大阪成蹊大学現代経営情報学部(マネジメント学部)の初年次教育の変遷

(単発イベント)  

 

内容 目的 時期 備考

2003~2004

企業見学

モチベーションアップ

入学直後

コミュニティ形成に至らず
2004~

宿泊研修

コミュニティ形成と早期の大学適応

 

入学直後

 

2003・4年比で退学率半減する反面、無断欠席者多数。特に欠席者が退学につながる率が高い。

2003~2009 入学前通信添削

基礎学力向上 

入学決定後 

期待された学力向上面での成果を得ず。無断休止多数。

 上記の状況をふまえ、2010年度入学生対象に、入学前教育プログラムを実施

 

2.大阪成蹊大学マネジメント学部入学前教育の目的と内容

(仮説)

初年次教育での悩み⇒コミュニティ形成がうまくはかどらない。

早期に入学が決定した者だけでも、コミュニティを形成しておけば、全体でのコミュニティ形成がはかどるのでは?

(目的)

早期のコミュニティ形成(特に女子学生のコミュニティ形成)

(内容)

①コミュニケーション能力の向上(ブラインド・ウォークなど)

②マネジメント能力の活用と発想法について(『ドラえもん』からマネジメントを考える)

③大学生活への不安解消(就職を見据えた大学生活の過ごし方)

*保護者・友人との受講可能

(組織)

初年次教育委員会で担当。欠席者には、連絡。

 

3.入学前教育の成果

(成果)

1年次前期の成績には前年度比で直接反映せず。(学習コミュニティ形成にまでは結び付かず)

しかしながら、下記の点で効果があったといえる。

① 宿泊研修の無断欠席数減(2009年度15.3%⇒2010年度2パーセント 2011年度0パーセント)

② クラブ・サークル加入率増大

③ 初年次12月まで初年次退学者0名

 

4.入学前教育の課題

単なるコミュニティ(仲間づくり)から学習コミュニティ(協働で学びあえる仲間づくり)への転換

そのためには、

① 学習コミュニティづくりを活性化させるような基盤づくり

② 初年次配当の他の一般科目との内容的および方法的整合性

が、今後の課題といえる。

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