保育士資格の取り方を初心者向けにやさしく解説する完全ガイド

この記事でわかること
- 保育士資格を取る方法は「養成施設の卒業」と「保育士試験の合格」の2つ
- 働きながら目指すなら、年2回ある保育士試験のルートが現実的
- 受験資格は最終学歴によって変わり、高卒・中卒では実務経験が必要なことも
- 筆記は9科目すべてで6割以上が必要だけれど、合格科目は3年間有効
- 合格率は2割台でも、計画的に進めれば初心者でも十分に目指せる
「子どもに関わる仕事がしたい」「保育士になりたいけれど、資格ってどうやって取るの?」——そんなふうに考えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
保育士資格は国家資格です。名前だけ聞くと少しハードルが高そうに感じるかもしれませんが、取り方の道すじはとてもシンプルです。この記事では、保育士資格を取る2つの方法から、受験資格、試験の中身、合格までの勉強の進め方までを、これから目指す方の目線でやさしく整理していきます。むずかしそうに見える制度ほど、ひとつずつ分けて考えれば大丈夫ですよ。
保育士資格とはどんな資格か
保育士資格は、児童福祉法にもとづく国家資格です。保育園などで子どもの保育を行うために必要な資格で、一度取得すれば一生有効です。更新の手続きはありません。
似た言葉に「幼稚園教諭」がありますが、こちらは別の資格です。ざっくり言うと、保育士は0歳からの「保育」、幼稚園教諭は満3歳からの「教育」を担当するイメージとおぼえておくと分かりやすいですよ。
保育士資格の取り方は大きく2つ
保育士資格を取る方法は、次の2つのどちらかです。自分の状況に合うほうを選びましょう。
大学・短大・専門学校などの「指定保育士養成施設」で学んで卒業すると、試験を受けずに資格が取れます。学ぶ時間と学費はかかりますが、確実な方法です。これから進学する方に向いています。
保育士試験に合格する
国家試験に合格して資格を取る方法です。独学や通信講座で学べるので、働きながら・主婦をしながらでも目指せます。社会人や別の道から保育士を目指す方は、こちらが現実的です。
この記事では、多くの方が選ぶルート2(保育士試験)を中心に、くわしく見ていきましょう。
保育士試験の受験資格を確認しましょう
まず大切なのが「自分は受験できるのか」という点です。受験資格は最終学歴によって変わります。下の表で自分のケースを確認してみてください。
| 最終学歴 | 受験資格の条件 |
|---|---|
| 大学・短大卒 | 学部・学科を問わず受験できます |
| 専門学校卒 | 修業年限2年以上の専門課程の卒業が条件 |
| 大学在学中・中退 | 2年以上在籍かつ62単位以上の修得で受験可能 |
| 高校卒 | 平成3年3月31日以前の卒業(または平成8年3月31日以前の保育科卒)はそのまま受験可。それ以降は児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要 |
| 中学卒 | 児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上の実務経験が必要 |
保育士試験の内容を知っておきましょう
保育士試験は筆記試験と実技試験の2段階です。筆記に合格した人だけが、実技に進めます。
筆記試験は9科目
筆記はマークシート方式で、次の9科目があります。
- 保育の心理学
- 保育原理
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 教育原理
- 社会的養護
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
ポイントは、9科目すべてで6割以上を取らないと合格にならないという点です。1科目でも届かないと不合格になるため、苦手科目を作らないことが大切になります。
実技試験は3分野から2つを選択
筆記に合格すると、次の3分野から2つを選んで受験します。得意なものを選べるので、あまり身構えなくて大丈夫ですよ。
- 音楽に関する技術……課題曲をピアノなどで弾き歌いします
- 造形に関する技術……与えられたテーマに沿って絵を描きます
- 言語に関する技術……子どもに向けてお話(素話)をします
気になる難易度と合格率
「合格率はどのくらい?」というのは、いちばん気になるところですよね。数字で見ておきましょう。
(2024年度)
全科目6割以上
有効期限
合格率は20〜30%ほどで、けっして高くはありません。これは9科目すべてで合格点を取る必要があるからです。
でも、ここで知っておいてほしいのが「科目合格」という仕組みです。一度合格した科目は3年間有効なので、1回で全部に受からなくても大丈夫ですよ。実際、1回で合格する人は15%ほどで、2回・3回かけて合格する人が多数派です。「今年は5科目、来年は残り4科目」というように、何回かに分けて計画的に進める人がたくさんいます。
合格までの勉強の進め方
独学でも十分に合格は目指せます。初めての方は、次の順番で進めてみましょう。
全体像をつかむ
勉強時間の目安は、筆記でおよそ100時間以上といわれます。社会人の方が1週間に10時間ほど学ぶとすると、3か月ほどが一つの目安です。働きながらでも、毎日のすきま時間を積み重ねれば十分に届く範囲ですよ。
受験から資格取得までの流れ
最後に、申し込みから資格取得までの全体の流れを確認しておきましょう。
- 受験資格を確認する……最終学歴をもとに、自分が受験できるかをチェックします。
- 受験申請をする……保育士試験は例年、前期・後期の年2回実施されます。期限内に申し込みます。
- 筆記試験を受ける……9科目で合格を目指します。合格科目は3年間有効です。
- 実技試験を受ける……筆記の全科目に合格した人が、3分野から2つを選んで受験します。
- 合格・登録……合格後に保育士登録をして、はれて保育士資格の取得です。
まとめ
保育士資格の取り方は、「養成施設を卒業する」か「保育士試験に合格する」かの2つです。働きながら目指すなら、年2回の試験に挑戦するルートが現実的でしょう。
合格率は2割台と聞くと不安になるかもしれませんが、科目合格を活かして数回に分けて挑戦すれば、初心者の方でも十分に目指せる資格です。大切なのは、完璧を目指しすぎず、自分のペースでコツコツ続けること。まずはテキストを1冊開くところから、第一歩を踏み出してみてくださいね。
よくある質問
Q. 保育士資格は独学でも取れますか?
はい、独学でも取得を目指せます。市販のテキストと過去問で学ぶ方が多く、通信講座を併用する方もいます。働きながら合格している方もたくさんいますよ。
Q. 取得までどのくらいかかりますか?
筆記の勉強時間はおよそ100時間以上が目安で、3か月ほどで挑む方が多いです。科目合格を使って2〜3年かけて取得する方もいます。
Q. 試験は年に何回ありますか?
保育士試験は例年、前期と後期の年2回実施されます。チャンスが年2回あるので、計画が立てやすいですよ。
Q. 高卒でも受験できますか?
受験できる場合があります。平成3年4月1日以降に高校を卒業した方は、児童福祉施設での2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要です。卒業年によって条件が変わるため、事前の確認をおすすめします。
Q. 主婦や社会人からでも目指せますか?
もちろん目指せます。試験ルートは働きながら・家事をしながらでも挑戦しやすく、実際に社会人や子育て中の方が多く合格しています。
