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保育士資格の取り方を初心者向けにやさしく解説する完全ガイド

2026.06.09文/久保田 みなみ
保育士資格の取り方のイメージ

この記事でわかること

  • 保育士資格を取る方法は「養成施設の卒業」と「保育士試験の合格」の2つ
  • 働きながら目指すなら、年2回ある保育士試験のルートが現実的
  • 受験資格は最終学歴によって変わり、高卒・中卒では実務経験が必要なことも
  • 筆記は9科目すべてで6割以上が必要だけれど、合格科目は3年間有効
  • 合格率は2割台でも、計画的に進めれば初心者でも十分に目指せる

「子どもに関わる仕事がしたい」「保育士になりたいけれど、資格ってどうやって取るの?」——そんなふうに考えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

保育士資格は国家資格です。名前だけ聞くと少しハードルが高そうに感じるかもしれませんが、取り方の道すじはとてもシンプルです。この記事では、保育士資格を取る2つの方法から、受験資格、試験の中身、合格までの勉強の進め方までを、これから目指す方の目線でやさしく整理していきます。むずかしそうに見える制度ほど、ひとつずつ分けて考えれば大丈夫ですよ。

保育士資格とはどんな資格か

保育士資格は、児童福祉法にもとづく国家資格です。保育園などで子どもの保育を行うために必要な資格で、一度取得すれば一生有効です。更新の手続きはありません。

似た言葉に「幼稚園教諭」がありますが、こちらは別の資格です。ざっくり言うと、保育士は0歳からの「保育」、幼稚園教諭は満3歳からの「教育」を担当するイメージとおぼえておくと分かりやすいですよ。

保育士資格の取り方は大きく2つ

保育士資格を取る方法は、次の2つのどちらかです。自分の状況に合うほうを選びましょう。

ルート1
保育士養成施設を卒業する

大学・短大・専門学校などの「指定保育士養成施設」で学んで卒業すると、試験を受けずに資格が取れます。学ぶ時間と学費はかかりますが、確実な方法です。これから進学する方に向いています。

ルート2

保育士試験に合格する

国家試験に合格して資格を取る方法です。独学や通信講座で学べるので、働きながら・主婦をしながらでも目指せます。社会人や別の道から保育士を目指す方は、こちらが現実的です。

この記事では、多くの方が選ぶルート2(保育士試験)を中心に、くわしく見ていきましょう。

保育士試験の受験資格を確認しましょう

まず大切なのが「自分は受験できるのか」という点です。受験資格は最終学歴によって変わります。下の表で自分のケースを確認してみてください。

最終学歴 受験資格の条件
大学・短大卒 学部・学科を問わず受験できます
専門学校卒 修業年限2年以上の専門課程の卒業が条件
大学在学中・中退 2年以上在籍かつ62単位以上の修得で受験可能
高校卒 平成3年3月31日以前の卒業(または平成8年3月31日以前の保育科卒)はそのまま受験可。それ以降は児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要
中学卒 児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上の実務経験が必要
※注意:迷ったら早めに確認を
受験資格は細かい条件があり、年度によって運用が変わることもあります。自分が当てはまるか不安なときは、申し込み前に「全国保育士養成協議会」の最新の案内で確認しておくと安心です。

保育士試験の内容を知っておきましょう

保育士試験は筆記試験実技試験の2段階です。筆記に合格した人だけが、実技に進めます。

筆記試験は9科目

筆記はマークシート方式で、次の9科目があります。

  1. 保育の心理学
  2. 保育原理
  3. 子ども家庭福祉
  4. 社会福祉
  5. 教育原理
  6. 社会的養護
  7. 子どもの保健
  8. 子どもの食と栄養
  9. 保育実習理論

ポイントは、9科目すべてで6割以上を取らないと合格にならないという点です。1科目でも届かないと不合格になるため、苦手科目を作らないことが大切になります。

実技試験は3分野から2つを選択

筆記に合格すると、次の3分野から2つを選んで受験します。得意なものを選べるので、あまり身構えなくて大丈夫ですよ。

  • 音楽に関する技術……課題曲をピアノなどで弾き歌いします
  • 造形に関する技術……与えられたテーマに沿って絵を描きます
  • 言語に関する技術……子どもに向けてお話(素話)をします

気になる難易度と合格率

「合格率はどのくらい?」というのは、いちばん気になるところですよね。数字で見ておきましょう。

約26%
合格率
(2024年度)
9科目
筆記試験
全科目6割以上
3年間
合格科目の
有効期限

合格率は20〜30%ほどで、けっして高くはありません。これは9科目すべてで合格点を取る必要があるからです。

でも、ここで知っておいてほしいのが「科目合格」という仕組みです。一度合格した科目は3年間有効なので、1回で全部に受からなくても大丈夫ですよ。実際、1回で合格する人は15%ほどで、2回・3回かけて合格する人が多数派です。「今年は5科目、来年は残り4科目」というように、何回かに分けて計画的に進める人がたくさんいます。

合格までの勉強の進め方

独学でも十分に合格は目指せます。初めての方は、次の順番で進めてみましょう。

1

全体像をつかむ

まずはテキストを1冊用意して、9科目をざっと一周します。完璧に覚えなくて大丈夫です。
2
過去問を解く
過去問を繰り返すのが合格への近道です。出題のクセや、よく問われるポイントが見えてきます。
3
苦手をつぶす
間違えた問題を中心に復習します。全科目6割が目標なので、苦手の底上げが効果的です。

勉強時間の目安は、筆記でおよそ100時間以上といわれます。社会人の方が1週間に10時間ほど学ぶとすると、3か月ほどが一つの目安です。働きながらでも、毎日のすきま時間を積み重ねれば十分に届く範囲ですよ。

💡 つまずきやすいポイント
よくあるのが「全科目を同時に完璧にしようとして息切れする」パターンです。科目合格の制度があるので、無理せず受ける科目を絞る作戦もアリです。自分のペースで続けることが、いちばんの合格のコツです。

受験から資格取得までの流れ

最後に、申し込みから資格取得までの全体の流れを確認しておきましょう。

  1. 受験資格を確認する……最終学歴をもとに、自分が受験できるかをチェックします。
  2. 受験申請をする……保育士試験は例年、前期・後期の年2回実施されます。期限内に申し込みます。
  3. 筆記試験を受ける……9科目で合格を目指します。合格科目は3年間有効です。
  4. 実技試験を受ける……筆記の全科目に合格した人が、3分野から2つを選んで受験します。
  5. 合格・登録……合格後に保育士登録をして、はれて保育士資格の取得です。

まとめ

保育士資格の取り方は、「養成施設を卒業する」か「保育士試験に合格する」かの2つです。働きながら目指すなら、年2回の試験に挑戦するルートが現実的でしょう。

合格率は2割台と聞くと不安になるかもしれませんが、科目合格を活かして数回に分けて挑戦すれば、初心者の方でも十分に目指せる資格です。大切なのは、完璧を目指しすぎず、自分のペースでコツコツ続けること。まずはテキストを1冊開くところから、第一歩を踏み出してみてくださいね。

よくある質問

Q. 保育士資格は独学でも取れますか?

はい、独学でも取得を目指せます。市販のテキストと過去問で学ぶ方が多く、通信講座を併用する方もいます。働きながら合格している方もたくさんいますよ。

Q. 取得までどのくらいかかりますか?

筆記の勉強時間はおよそ100時間以上が目安で、3か月ほどで挑む方が多いです。科目合格を使って2〜3年かけて取得する方もいます。

Q. 試験は年に何回ありますか?

保育士試験は例年、前期と後期の年2回実施されます。チャンスが年2回あるので、計画が立てやすいですよ。

Q. 高卒でも受験できますか?

受験できる場合があります。平成3年4月1日以降に高校を卒業した方は、児童福祉施設での2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要です。卒業年によって条件が変わるため、事前の確認をおすすめします。

Q. 主婦や社会人からでも目指せますか?

もちろん目指せます。試験ルートは働きながら・家事をしながらでも挑戦しやすく、実際に社会人や子育て中の方が多く合格しています。

久保田 みなみ

この記事を書いた人

久保田 みなみ

資格取得や勉強法の情報を、これから挑戦する方の目線でやさしくまとめています。難しく見える制度ほど、ひとつずつ手順に分ければ怖くありません。「何から始めればいい?」に寄り添う記事づくりを心がけています。